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ISBN978-4-88378-455-4

ワンランク上の 令和の医学常識 —医療リテラシーを高めるために—

商品説明

  • 300
  • 四六
  • 1,600
  • 2023年7月
    • 著者
    • 別所文雄
    • 元 日本小児科学会 会長
    •  
特 長

巷に氾濫している健康に関する情報は玉石混交であり、自分に必要な情報を見極めて最善の選択をすることが必要です。本書はこの知識の拠り所となるもので、正しい知識を習得することで健康な生活を送ることができます。

目 次

I.病気と医療のリテラシー

1.病気とは何か

  1. 「病気」は、どう考えられてきたか
    • (a)古代から中世までの考え方
    • (b)中世から近代までの考え方
    • (c)近代以降は、精神面も配慮されるようになった
  2. なぜ病気になるのか
    • (a)微生物は最強の環境因子
    • (b)今やヒトそのものが重要な環境因子
  3. ヘルスプロモーションという考え方が重要

2.診断とは、健康状態や病状を判断すること

3.治療とは、病気の状態を元の健康な状態に戻すこと

  1. 治療の目的・目標
  2. 治療には4つの原則と形式がある
    • (a)自然治癒力による治療
    • (b)原因の除去(原因療法)
    • (c)症状の除去・軽減(対症療法)
    • (d)機能の回復や残存機能の向上
    • (e)「治療効果の評価」には、心の働きにも留意が必要

4.予防にはどんな方法があるか

  1. 清潔な水の供給をはじめとする環境整備の重要性
  2. 体質の改善・強化の大切さ
    • (a)食事は、5大栄養素をバランス良く
    • (b)運動は、タンパク質の糖化を防ぐ
    • (c)睡眠は、生活の質を左右する
    •   
     
  3. 予防接種は有効なのか
    • (a)予防接種の利点と注意点
    • (b)予防接種のワクチンには4種類ある
  4. 早期発見・早期治療(疾患スクリーニング)
    • (a)がん検診には、いくつかの問題点がある
      • 神経芽腫のスクリーニングはなぜ中断されたか
    • (b)医療技術の評価と意義

5.知っておきたい「基礎知識」としての医療リテラシー

  1. 歴史から見た人類と医療
  2. 西洋医学と東洋医学の大きな違い
  3. 「薬剤」は何がどのようにして「薬剤」となったか
    • 鍼治療の効果測定の難しさ
    • インド医学を西洋医学から見ると
  4. 民間薬、健康食品、サプリメント
    • (a)医薬品・健康補助食品は、どのように分類されるか
    • (b)メタボリックシンドロームは、なぜ怖いか
    • (c)果糖は、何から摂るかが重要
      • ・果糖は、果物から摂りたい

II.人体の仕組みと働きについてのリテラシー

1.体内を一定に保つには、エネルギーが必要

2.エネルギーは、グルコースを酸素に結合させて獲得する

3.酸素は、血流によって、脳や心臓などの臓器に運ばれる

4.消化管の働き

  1. 消化と吸収の仕組み
  2. 腸内は細菌だらけ
    • 腸に住み着いている細菌(腸内細菌叢〈腸内フローラ〉)の総量は1・5㎏
  3. 便をじっくりと観察してみよう

5.呼吸器の働き

6.循環器の働き

7.腎臓・泌尿器系の働き

  • ・腎臓は、生体内の海を管理している
  • ・内分泌臓器としての腎臓

8.肝臓の働き

  1. (化学工場としての肝臓)
  2. (貯蔵庫としての肝臓)
  3. (肝炎と肝炎ウイルス)

9.膵臓の働き

  1. 膵臓の外分泌腺
  2. 膵臓の内分泌腺

10.運動器の働き

11.血液の働き

  1. 有形成分は、どこで作られるか
    • (a)赤血球は、ヘモグロビンを入れる袋
    • (b)白血球の種類とそれぞれの役割を知っておこう
    • (c)血小板は、出血を止める
  2. 液性成分(血漿)には何があり、何をしているか

12.免疫の働き

13.内分泌の働き

  1. 間脳下垂体系によるホメオスターシスの維持
    • (a)下垂体後葉は、体内の水分を調節する
    • (b)下垂体前葉は、ストレスに対応したり、成長を促したりする
  2. 甲状腺—放射線と甲状腺がんとの関係―
  3. 副腎はデュアル臓器―髄質と皮質はすべてが異なる―
  4. 糖尿病は、失明や腎不全、末梢神経障害の原因ともなる
  5. 副甲状腺は、カルシウム代謝に関係するホルモンを分泌する
  6. その他の内分泌腺と存在部位

14.神経系は、皮膚と同じ起源を持つ

  1. 神経細胞の構造と機能は、コンピュータに似ている
  2. 神経系には、3つの「系」がある
  3. 脳は、領域によって機能分担している
  4. 脳の発達は、生まれてから1000日までが鍵
  5. 脳は、酸素やエネルギーの大食らい臓器
  6. 末梢神経は、機能的に2つに分けられる
    • (a)体性神経は、運動神経と感覚神経に分けられる
    • (b)自律神経系は、交感神経と副交感神経に分けられる
  7. 脳神経は、頭頸部の運動や感覚を扱う
  8. 感覚の仕組み
    • (a)視覚―外部情報の80%は、視覚による―
    • (b)聴覚と平衡覚を司る仕組み
    • (c)味覚の成り立ち
    • (d)痛覚は、主観的なものか
    • (e)感覚の実体は、どこまで解明されているか
  9. 認知症―高齢者の5人に1人―
    • (a)高次脳機能とはどんな機能か
    • (b)記憶―感情とも繋がっている―
      • 3歳以前のことも記憶されるのか
    • (c)認知症の症状は、2つに分けられる
    • (d)認知症には、治療可能なものがある
  10. 依存症と快感は、記憶と深い関係にある
    • (a)脳内報酬系は、快感を作り出す
    • (b)ハエもアル中になる

15.水と電解質は、浮腫や高血圧の原因として重要

16.がんは、死亡原因の第1位だが、高齢化と関係している

  1. どのようにして「がん」はできるのか
  2. 組織や器官の形成のされ方(発生学)
  3. 細胞の複製―複製の失敗は、「がん」の始まりだが、「進化」のためには必要―
  4. 複製の間違いの処理の失敗が「がん」の始まり
  5. がんに関する遺伝子は、「がん家系」や「若年性のがん」に関係している
  6. がんを発生しやすい体質は、遺伝する
  7. がんの発生要因―特に小児がんについて―
    • (a)小児のがんは、「非上皮性」が多い
    • (b)小児のがんの治療成績は、大変良好

17.中毒性疾患と公害を考える

  1. 公害は、慢性の中毒性疾患
  2. 慢性毒性では、生物濃縮からの健康被害も起こる
  3. 有名な中毒事件・公害を知っておこう
    • (a)水俣病
    • (b)新潟水俣病
    • (c)イタイイタイ病
    • (d)四日市公害
    • (e)土呂久ヒ素公害
    • (f)森永ヒ素ミルク事件
    • (g)サリドマイド事件
    • (h)PCBによるカネミ油症
    • (i)SMON
    • (j)大腿四頭筋短縮症
    • (k)足尾鉱毒事件
  4. 農薬中毒―DDTから蚊帳へ―
    • (a)除草剤化学兵器として使われた枯れ葉剤―
    • (b)殺虫剤―蚊取り線香も油断がならない―
  5. 生物毒(微生物以外の有毒な生物)も知っておこう
    • (a)食用植物と間違えやすい有毒高等植物とは
    • (b)毒を持つ動物に注意
      • (1)代表的な無脊椎動物は、毒グモ
      • (2)脊椎動物では、フグと毒ヘビ

18.地球温暖化は、新興感染症に影響を与えている

III.医療の仕組みと医療制度を考える

  1. 「医学」と「医療」の関係は、「科学」と「技術」の関係
    • (1)「医学博士」の肩書きは、診療の質には関係ない
    • (2)「医学」、「医療」と「医術」
    • (3)「医療法」と「医療現場」の乖離が問題
    • (4)社会的な施策としての「社会保障」
  2. さまざまな医療職で構成された「チーム医療」
    • (1)社会生活における心の取り扱いの重要性
      • 患者の「心の取り扱いの重要性」が、やっと認められてきた
    • (2)医療における専門分化の利点と注意点
    • (3)医療供給体制と医療経済―医療は社会的共通資本―

IV.医療リテラシーを身につけよう

  • メモ
    • :衛生仮説と旧友仮説
    • :ヘルスプロモーションに関連する国際的な宣言
    • :プラシーボ効果(偽薬効果)およびノシーボ効果
    • :3大感染症に対する国際支援
    • :新しい学問としての疫学
    • :肥満度(body mass index = BMI)の計算と必要エネルギーの計算
    • :DOHaD = Developmental Origins of Health and Disease
    • :睡眠障害
    • :睡眠負債
    • :副作用、副反応、有害事象
    • :がん検診における2つのバイアス
    • :医療技術の評価
    • :WHOによる伝統的中国医学の公認
    • :システマティック・レビュー
    • :あるアミノ酸サプリ
    • :果糖の代謝過程から見る果物の利点
    • :エネルギーの産生と保存の過程
    • :肺の表面活性剤としてのサーファクタント
    • :たばこの煙には、高濃度の一酸化炭素が含まれている
    • :腎臓で尿が作られる仕組みと尿崩症
    • :アルコールの運命
    • :2種類のビリルビン
    • :骨の強度
    • :鉄を多く含む食材は
    • :チアノーゼがあっても必ずしも酸欠ではない!
    • :酸素の毒性―有酸素運動は有害か
    • :下垂体の発生を知ると病気の症状が分かる
    • :先端肥大症と巨人症との関係
    • :失楽園仮説
    • :水と電解質の恒常性維持は、腎臓の大切な機能の1つである
    • :遺伝の「優性」と「劣性」
    • :発がんの2ヒット説
    • :薬害・公害の発生要因と科学者の態度
    • :3時間待ちの3分診察の本質
[商品コード ] 455
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